~美木工房「ごったんの歴史」より抜粋~
『ごったん』は主に、50年~100年の古民家のスギやヒノキの柱や梁等を使って製作しますが、古い農家の囲炉裏の煙で燻されたスギの梁が最適だそうです。 『ごったん』の原型は重箱だそうで、長さは約90cm、胴の形は原型と丸型があります。 歴史は500年程度といわれ、製作は全て手作業で釘などの金属部品を一切使わず小さな溝にはめ込んで組み立てます。 現在、美木工房さんでは、伝統工芸士の黒木俊美さんのお弟子さんの上牧正輝さんが『ごったん』を製作されています。 『ごったん』は「宮崎県伝統工芸品」として指定されています。 「宮崎県伝統工芸品」とは、長年受け継がれてきた伝統的技術、原材料を用いて手工業的に製造される工芸品のことで、県又は国の定める指定要件に基づいて指定されます。 宮崎県内では現在、宮崎県指定伝統工芸品に35品目、国指定伝統的工芸品に2品目が指定されています。 演奏は三味線と違ってバチを使わず指先で行います。 上牧さんに演奏して頂きました。 三味線のように余韻のある音色はしませんが、低く素朴な音色は500年の歴史を感じさせます。 『ごったん』の制作する材料を実際に見せていただきました。 築50年以上の古民家のスギの柱と梁ですが、最近はなかなか手に入らないため材料集めに苦労されているそうです。 当日は、「さお」の部分を製作されていました。 左がヒノキ、右がスギの「さお」です。 ヒノキは50年以上の枯木ですが、まだヒノキ独特の匂いがします。 あらかじめ切りそろえた材料を、『ごったん』製作用の特別なカンナで削ります。細かな部分は小刀で削って、最後にサンドペーパーで仕上げます。 三味線の糸巻き部分の「ケロ」といわれる部分もスギ材で作られています。 「胴」の部分を組み立てる前の状態です。全てスギ材で出来ています。 生き物を殺生しないという伝統を受け継いで、三味線の皮に相当する部分は、約3mm厚のスギ材を使っています。~美木工房「ごったんの歴史」より抜粋~
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