令和3年5月に完成した、日之影町役場を見学してきました。
昭和31年に建設された旧庁舎は、耐震性の問題や過去の台風で浸水したことから、より高い場所での新庁舎建設になったそうです。
まず、正面入口から入って左側には、普段、町民の利用が多い各課窓口がありました。
カウンター、天井ルーバー等は、町有林を含む町産材を内装材として利用しています。
木の色の温かみが心をほっとさせてくれて、役場の職員に相談がしやすい雰囲気です。
さらに、一部のパーテーションは、まるで障子のような、和を感じさせる白いガラスと木の枠のデザインです。
中央部分には、竹細工模様があしらわれ、これは、日之影町が生んだ竹細工職人、故 廣島一夫※さんのお弟子さんであり宮崎県伝統工芸士藤原誠さんの作品とのことです。
日之影町の伝統工芸技術を身近に体感できるのは素敵ですね。
※廣島一夫氏:日之影町の竹細工職人。昔は各家庭で仕事道具として作られるなど、生活の一部でもあった竹細工の技術に芸術的価値を高め、その精巧な技術に宮崎県伝統工芸士に認定された他、廣島氏の作った竹細工は、アメリカのスミソニアン協会国立自然史博物館に収蔵された。
正面入口から入って右手には、扇型の吹き抜け構造の図書館があります。
役場には、書類申請や相談などで足を運ぶイメージがありますが、ここは、誰もが利用しやすい庁舎となるよう、図書館や調理実習室、町民ホールなどの文化施設を融合させ、町民の活動拠点となっているのです。
図書館の天井を見上げると、一点から放射状に木材が延び、2階フロアの廊下まで達すると、さらにこれが細分化されるデザインになっています。
まるで「扇子」ようなデザインです。
2階の学習フロアは、水色や黄緑、黄色にオレンジと色とりどりの椅子がとてもかわいいです。
窓際の席で外の景色を眺めながら勉強や読書が出来るのがいいですね。
日之影町役場は、町民に開かれた誰もが利用しやすい庁舎という考え方のもと、成人式や各種講演会にも利用ができる町民ホールや、
子育ての親御さんのコミュニケーションの場や子育て支援の場として活用ができる和室(なんと、茶道体験ができる炉畳みまでありました!)、
町内の催しでの活用のほか、災害時には炊き出しができるよう調理実習室も完備されています。
ちなみに、町長室にもお邪魔させていただきました。
応接用ローテーブルは、引越時に一緒に持ってきた、旧庁舎時代から使われていたものです。
ふんだんに町産材が使われていることで、世代を超えて町民誰もが利用しやすい印象の素敵な庁舎でした。
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